ラベル DIY/木工 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル DIY/木工 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年2月21日水曜日

砥石(といし)

鉋などの刃物を研ぐ時に使う砥石(といし)の話です。



刃物が切れなくなってきたら刃を研ぐという作業が必要になります。その時に砥石と呼ばれる石を使って刃物を研いでいきます。


詳しくは書きませんが、刃物の状態に応じて研ぐため、表面が荒い砥石からきめの細かい砥石を使い分けて刃物を研いで行き、最終的に刃物を切れるようにするわけです。




様々な砥石
天然砥石や人工砥石など様々な砥石があります



鉋などの刃物を研ぐ時に、もちろん砥石の荒さや種類は重要なのですが、それ以外に砥石の表面を真っ平らにすることが肝になってきます。



砥石の表面が真っ平らになっていないと、刃の先が丸くなったりまたは凹んだりした形で研ぎ上がってしまうのです。


鉋などの硬い刃が丸くなることや凹むことは想像しづらいかもしれませんが、実際研いで見ると本当に刃先は曲線になります。



真っ直ぐになった鉋の刃先
研いだ後の真っ直ぐな刃先


刃の先が真っ直ぐでないと何が問題かといえば、例えば鉋で木を加工した場合に、当然木の表面が真っ平らにならないという問題が起きます。


刃先が凹んでいる時は木の表面は柔らかな凸面上になり、逆に刃の先が凸面の時は木は凹んでしまいます。


ということで、木を真っ平らに加工するためには、その刃の先を真っ直ぐに研ぐことが必須となり、刃の先を真っ直ぐ研ぐには真っ平らになった砥石の表面を作る必要がどうしてもあるのです。


この真っ平らにするということはシンプルなようで実は結構大変な作業なんです。


この真っ平らな砥石の表面を作る方法は幾つかやり方がありますが、自分の場合はダイヤモンド砥石を利用します。


ダイヤモンド砥石とは、簡単にいうとダイヤモンドの粒を表面にちりばめてある金属の板のことです。


ダイヤモンド砥石
平面にするためダイヤモンド砥石を使って
砥石の表面を平らにする作業


大抵の砥石はこれで研いでいけばきっちりとした平面を作ることができます。



ただ、ここで重要になってくるのが、このダイヤモンド砥石の表面って本当に真っ平らなのかということ



なぜならダイヤモンドの平面精度の差がそのまま砥石に移り、最後には加工する木にまで影響が出てしまうからです。




ストレートエッジ
特殊な定規を使ってダイヤモンド砥石の
平面精度を光の漏れで確認
真ん中が凹んでいる



市販されている様々なダイヤモンド砥石ですが、新品の状態でどれも真っ平らになっているかといえば、そうでもないです。



だいたいのダイヤモンド砥石を試してきましたが、アメリカのDMTというところダイヤモンド砥石が、少し高価ですが平面性が高く、また10インチ長という大きさも使い勝手をよくしてくれることが分かったため、今はこのDMTを愛用しています。



ダイヤモンド砥石
左から
DMTツボ万、エビ、SK11




DMTだけ平面精度の証明書が入っています。確認しようがありませんが・・・。



ダイヤモンド砥石
証明書が同封されている


砥石を平らにすることで木の平面を平らに削ることができます。


平らに削るのは大変







2018年2月6日火曜日

玄翁(げんのう)の柄



とりの遊び場では何かと自分で製作しなくてはいけない場面がよくあります。
例えば、これまでにもヤギの搾乳台、パワコンの屋根、フェンスのドアなどです。


今後も色々と物を作っていくだろうことを考えると、加工する時に使う道具が欲しくなってきました。



市販のものでも良いですが、ずっと快適に使っていけるものを考え、自分にあった玄翁(げんのう)を製作することにしました。


材料は30センチくらいの鎌柄と呼ばれる木を柄とする部分に使います。
鎌柄は非常に堅いのが特徴で古くより、文字通り鎌の柄などで利用されてきてようです。

玄翁は100匁(もんめ)のもので、重さ375グラムです。



鎌柄


玄翁の両端は片方が平面、もう片方が凸面となっています。平面が真っ平らであるのに対して打撃面は、少し凸面となっています。

釘打ちの時などに、木の表面に玄翁の跡が残らないように打ち付ける場面で使います。

木殺し面(材木の表面に跡が残りにくい)
平面






適正な玄翁の長さは、自分の手首から肘の先までの長さと言われています。

測ると27センチだったのでそのくらいの長さにカットしました。


余分な長さをカット




仕上がりは多少曲面になるので、反り鉋(そりがんな)という特殊な鉋(かんな)を使い木を曲面に仕上げていきます。


反り鉋
反り鉋





この反り鉋でひたすら削っていきます。このような時は、材料を挟んで固定できるバイスついている木工作業台が便利です。


玄翁の柄製作


なるべく年輪の中心が柄の中心となるように・・・と教えてもらいました。


玄翁の柄製作


だいたい形になってきました。





あとは玄翁を柄に取り付けるだけです。


玄翁の柄製作



最終的にこのような感じになりました。
もう少し短い柄にするつもりでしたが、少し手にしてみると良い塩梅でした。

あとは使って行く中で調整していこうという気になりました。



玄翁の柄製作
サイズの小さい市販の玄翁とほぼ同じ長さ 


首のあたりをもっと細くしても良いようですが、持った時にちょうどよかったのでここで作業を終わりとしました。


柄の端に逆目が出てしまいました・・・







2018年1月15日月曜日

ショーベリ ワークベンチの個人輸入

発電所では何かと自分で製作しなくてはいけない場面がよくあります。例えば、これまでにも井戸のカバー、木製フェンス、パワコンに取り付ける屋根などを作りました。

今後も色々とものを作っていくだろうことを考えると、加工する時に使う作業台が欲しくなってきたので、この辺りでちゃんとしたものを購入することにしました。



新しい作業台


今回、海外から木工作業台を購入したので、これから個人輸入をしようと考えている方へご参考となればと思います。


【木工作業台の選定から購入】



木工作業台は単なる作業するためのテーブルではなくメインのツールという考えであったので、値段は多少高額になっても良いものをと思い、定評のあるスウェーデンのショーベリ- Sjobergsというメーカーの作業台を選びました。

パワコンの屋根やフェンスなど比較的大きめの工作物を想定していた為、少し大きめの2m長のSjobergs Elite 2000 (+ cabinet )というモデルに決めました。


Sjobergs Elite 2000、活動中


次はどこから買うかを調べていきました。ネットで調べていくうちに、為替や輸送費などを考慮しても、おそらくヨーロッパの業者が提示している値段が割安だろうという風に思えてきました。

実際船便による輸送費はそれほど高いものではありませんでした。

1ヶ月ほど業者を探した後、結局イギリスの業者から購入することに決めました。理由としては諸事情ありましたが、ちょうどイギリスのEU離脱による影響でポンドが大幅に下落したことにより、有利な為替レートで購入できることが分かったためです。


購入手続きは日本のインターネットで購入するのと同様にとても簡単で、欲しい製品、
住所・氏名などの必要事項を業者のウェブサイトで入力後、クレジットカードによる決済をしました。7/18のことでした。


【輸送】



業者管理の倉庫よりイギリスのSouthampton港経由で東京港へ輸送されるということでしたので、3週間ほどで手元に届くものと思っていました。ところが、後から調べて分かったのですが、イギリスから日本までの船便輸送は当然そんなに早いわけがなく、特に遅れがなかったとしてもSouthamptom 港から東京港までの所要時間は38日ということでした。

8月が過ぎ9月になってしまいました。それまでに業者に何度か連絡してみたのですが、荷物が届く前に船荷の会社から連絡があるはずなのでそれを待ってください、ということでした。ようやく9/9 になってとある船荷会社から電話があり、イギリスから注文した木工作業台が9/14に東京港に到着する、という内容でした。その後メールで後に輸入申告する際に必要になってくるARRIVAL NOTICE をメールで受け取りました。
9/14に荷物が到着し受け入れ作業があるので、受け取り可能となるのは最短でも翌々日の9/16からとなる見込みであること、そしてD/O (DELIVERY ORDER) を発行するので、それまでに所定の口座に支払いを済ませて欲しいとのことでした。
なんの支払いかと思って見てみてると、どうやら貨物の取り扱いに関する諸費用のようで、これを払わないとD/Oなるものを発行しないということなので速やかに入金しておきました。

## 貨物の扱いに関する諸費用
CHARGES             ¥4,250
CONTAINER HANDLING CHARGE  ¥1,700
DELIVERY ORDER FEE        ¥9,000
-----
合計               ¥15,670

入金が済むと船荷会社からD/O "DELIVERY ORDER" がメールに添付され送られてきました。通関の手続きについても教えてもらいたかったのですが、そこは管轄外ということで代わりに以下のリンクを教えてもらいました。

東京税関ホームページ http://www.customs.go.jp/tsukan/kojin.htm

要は、このD/Oと通関の輸入許可が出れば荷物の回収が出来る、という話でした。



【輸入許可の事前準備】



D/Oを取得したので、いよいよ大井出張所で輸入許可を申請し木工作業台を倉庫から運び出すところまできました。

念のため通関に行く前に大井出張所に電話し、9/16 に個人輸入の荷物を受け取りたいと伝えたところ、以下のアドバイスをいただきました。


  •  船荷会社が9/14に荷物が到着してるというが本当に到着しているかどうかを再度確認した方が良い ※これは申請に来てみたもののまだ荷物が到着していないという事態を避けるため

  • 通関での申請と荷物の回収は混み具合にもよるが1日もあれば完了するので 、9/16に輸入許可申請と同時に荷物を受け取ることは可能

  • 荷物がパレットに載ってくるので乗用車ではなくトラックなど積荷できる車で来る必要がある

  • 通関で輸入許可を申請するための必要書類
    • ARRIVAL NOTICE (船荷会社)
    • "B/L" -BILL OF LADING (発注先の業者、船荷会社)※EXPRESS B/Lの場合コピー可
    • "D/O" -DELIVERY ORDER (船荷会社)
    • INVOICE  (発注先の業者)
    • 支払い証明書(発注先の業者クレジットカードの入金した際のページコピー)


輸入申告書を予めダウンロードし作成していましたが、出張所にあるPCで申告するということで結局無駄になってしまいました。


【輸入申告から輸入許可発行まで】



9/16 当日は、早朝レンタカーで1tトラックを借り大井出張所に行きました。


## 8:30 大井出張所
大井出張所に着くと、事前に連絡してあったこともあり、こちらの名前を言うと、職員の方が残されたメモのようなものを見てすぐに担当の方を呼んできてくれました。


必要書類を提出した後で、PCで輸入申告を行いました。係りの方が非常に親切におしえてくれたので問題なく完了しました。ここで支払うべき納税額が明らかになります。


PCでの輸入申告 (画像をクリックすると拡大します。)



その後、これから船荷会社の倉庫から荷物を回収し検査をしてきてください、そしたら輸入許可を発行します、と言われました。最初聞いた時?という感じでした。

輸入許可が出ていないのに、荷物を受け取れるのかと思ったからです。

どうも諸外国に比べると日本は少し特殊なやり方をしているとの事でした。まあ自分としては荷物をトラックに積む事ができれば良いので。

倉庫から荷物を回収する際に必要となる検査指定票を渡され、これから荷物受け取りまでの流れを親切に教えてくれました。


輸入申告し検査指定票をもらう(大井出張所
     ⬇︎
荷物回収 (船荷会社倉庫
     ⬇︎
荷物検査 ( 東京税関コンテナ検査センター
     ⬇︎
納税 - 関税・消費税・地方税等の支払い(大井出張所
     ⬇︎
輸入許可発行(大井出張所
     ⬇︎
     終了
※倉庫やコンテナ検査センターは大井出張所から何も車で20分以内の場所


## 9:30 船荷会社倉庫
大井出張所から車で10分くらいのところの倉庫で、検査指定票とD/Oを見せ、所定のレーンで待っていると程なく荷物をトラックに積んでくれました。
ものは1パレットで重さは192Kg、寸法はm x 0.80 m x 0.50 m 。なるほどこれは乗用車では無理な大きさでした。

## 10:20 東京税関コンテナ検査センター
倉庫から20分くらい運転し検査センターに着きました。
ここでは、荷物をX線検査しさらに職員の方が必要と判断すれば梱包してある荷物を解いて中身をチェックするというものでした。結局、X線検査の後中身の検査も入り1時間以上時間を取られてしまいました。

## 11:00 大井出張所
検査結果の紙を渡し納税をして輸入許可が発行されました。
関税は0円、最終的な納税額は消費・地方消費税  ¥19,400也。
そして大井出張所を出た頃はもう11時半をまわっていました。



早朝から慣れないトラックを運転しながら、これら通関の手続きをすることを考えると、費用はかかるものの業者に委託してもよいかなと思ってしまいました。



【結局個人輸入は安かったのか】



まともに購入すると50万を超える額になるため、額面だけ見ると安かったと言えるかと思いますが、これにかけた時間と労力を考えるとどうだったか。

## トータルの費用
木工作業台                       ¥262,782
船荷会社への支払い   ¥15,670
納税額                        ¥19,400
レンタカー/ガソリン代    ¥12,000
-----
合計         ¥309,852




2018年1月8日月曜日

ドラムスティック入れ

以前職場の人から捨てることになった桐の箪笥(引き出し部のみ)をもらってきました。
生前おばあちゃんが使っていたそうもので状態も良い感じでした。


こんな感じの引き出しを4つほど。

枠に使われている桐は少し汚れがあるけど、鉋をかけてやれば綺麗になる。


これを再利用し何か製作してその人にお返しすることができればと思い箱物を作ることにしました。



箱物はいいけど、なにを入れる箱にするか。

桐の材が長いこと、この職場の人がドラム奏者ということ、ということから
ドラムスティックを入れる箱に決定。




引き出しを解体して利用できそうな部分だけを取り出してみました。






ところでドラムスティックの長さってどのくらいなのかが分からなかったので、
楽器屋に行ってドラムスティックを購入してきました。




何となくイメージができました。




長さは470mm  あれば大抵のドラムスティックは、取り出す際にも余裕を持って収納できることがわかりました。

幅と高さはそれぞれ75mm 50mmとし、重ねれば2セットのスティックを収納できる空間を確保しました。




引き出しの桐だけでもよかったのですが、せっかくなので蓋と底板にウォールナット、
蓋の取っ手にはマホガニーという木を使ってみました。


ウォールナット



マホガニー


あとは削って





確認して



仮組みし





接着し






塗装し

塗装はオスモカラーのエキストラクリアーを使用しました。

オスモカラー エキストラクリアー



完成です。




2018年1月6日土曜日

サイクロン製作

養鶏をしているとは何かと自分で造作しなくてはいけない場面が多いです。


木を使った造作が主になるので、加工には木の屑が結構出てあっと言う間に部屋が木の屑だらけになってしまいます。


普通の掃除機だと詰まってしまったり、集塵力が弱かったりするので、サイクロンのような強力な集塵機が必要となります。


ゴミを回転させる空間を作るサイクロンはこのような円錐状のものです。
木屑を集塵する容器はペール缶を使用します。

ペール缶はホームセンターなどで売られていますが、サイクロンはアマゾンで手に入ります。

   



掃除機は古いハンディタイプのものを使用し、結果的にはこのタイプのものでも吸引力は十分でした。


掃除機 -- サイクロン -- ペール缶が縦に収まるような簡易棚を作りました。





掃除機を外した状態です。普段は取り外しする必要はありません。
見えづらいですがキャスターを付けてます。
最終的には作業台に設置することになったのでキャスターなしです。




木屑がちゃんと集塵されるかの動作テストをした時の映像です。






ゴミがペール缶に溜まってきたらペール缶の蓋を外すとペール缶本体が外れる仕組みです。


蓋はサイクロン側で固定されています。



ゴミが出るたびに掃除機のスイッチからオンオフするのはくたびれるため、
ペダルスイッチを電源との間に入れました。



これにより足でペダルを踏むタイミングでサイクロンが吸引してくれるようになり、
便利になりました。


2017年7月19日水曜日

ヤギの搾乳台

今年生まれたヤギは貰われていってしまいました。このままだと母ヤギの乳が出続けるのでこれを搾ってあげる必要が出てきました。(※実は後でわかったのですが放っておけば乳は自然と出なくなるようでした)

子ヤギ
向かって右の子ヤギがメスです
(ツノが可愛いです)

ということでヤギの乳搾りをするため搾乳台を製作することになりました。
見ての通りとてもシンプルな作りです。材料も全てホームセンターで手に入るものでできているようです。

ヤギの乳搾りをするときに使う搾乳台
お手本とした搾乳台

早速ホームセンターに行き材料を仕入れてきました。できるだけ真っ直ぐで反りのないものを選んで購入してきました。ヤギ小屋には屋根があるとはいえ、雨ざらしになるため、材料は防腐処理を施してあるものを選んでいる。


まずは外枠から


四方の足をつけて





垂直となっていることを確認

わずかだが隙間があるが実用には問題ない



あとは強度は大丈夫かなと思い試しに体重70キロの自分が乗っても大丈夫なのでこれで完成とした。

エサを食べさせている間に乳を搾る

なんとか使えているようです。



これで毎日ヤギミルクは2リットル取れるようになりました。

ヤギの乳搾りのやり方
両側から乳を搾るようになった

人気の投稿