2018年1月15日月曜日

ショーベリ ワークベンチの個人輸入

発電所では何かと自分で製作しなくてはいけない場面がよくあります。例えば、これまでにも井戸のカバー、木製フェンス、パワコンに取り付ける屋根などを作りました。

今後も色々とものを作っていくだろうことを考えると、加工する時に使う作業台が欲しくなってきたので、この辺りでちゃんとしたものを購入することにしました。



新しい作業台


今回、海外から木工作業台を購入したので、これから個人輸入をしようと考えている方へご参考となればと思います。


【木工作業台の選定から購入】



木工作業台は単なる作業するためのテーブルではなくメインのツールという考えであったので、値段は多少高額になっても良いものをと思い、定評のあるスウェーデンのショーベリ- Sjobergsというメーカーの作業台を選びました。

パワコンの屋根やフェンスなど比較的大きめの工作物を想定していた為、少し大きめの2m長のSjobergs Elite 2000 (+ cabinet )というモデルに決めました。


Sjobergs Elite 2000、活動中


次はどこから買うかを調べていきました。ネットで調べていくうちに、為替や輸送費などを考慮しても、おそらくヨーロッパの業者が提示している値段が割安だろうという風に思えてきました。

実際船便による輸送費はそれほど高いものではありませんでした。

1ヶ月ほど業者を探した後、結局イギリスの業者から購入することに決めました。理由としては諸事情ありましたが、ちょうどイギリスのEU離脱による影響でポンドが大幅に下落したことにより、有利な為替レートで購入できることが分かったためです。


購入手続きは日本のインターネットで購入するのと同様にとても簡単で、欲しい製品、
住所・氏名などの必要事項を業者のウェブサイトで入力後、クレジットカードによる決済をしました。7/18のことでした。


【輸送】



業者管理の倉庫よりイギリスのSouthampton港経由で東京港へ輸送されるということでしたので、3週間ほどで手元に届くものと思っていました。ところが、後から調べて分かったのですが、イギリスから日本までの船便輸送は当然そんなに早いわけがなく、特に遅れがなかったとしてもSouthamptom 港から東京港までの所要時間は38日ということでした。

8月が過ぎ9月になってしまいました。それまでに業者に何度か連絡してみたのですが、荷物が届く前に船荷の会社から連絡があるはずなのでそれを待ってください、ということでした。ようやく9/9 になってとある船荷会社から電話があり、イギリスから注文した木工作業台が9/14に東京港に到着する、という内容でした。その後メールで後に輸入申告する際に必要になってくるARRIVAL NOTICE をメールで受け取りました。
9/14に荷物が到着し受け入れ作業があるので、受け取り可能となるのは最短でも翌々日の9/16からとなる見込みであること、そしてD/O (DELIVERY ORDER) を発行するので、それまでに所定の口座に支払いを済ませて欲しいとのことでした。
なんの支払いかと思って見てみてると、どうやら貨物の取り扱いに関する諸費用のようで、これを払わないとD/Oなるものを発行しないということなので速やかに入金しておきました。

## 貨物の扱いに関する諸費用
CHARGES             ¥4,250
CONTAINER HANDLING CHARGE  ¥1,700
DELIVERY ORDER FEE        ¥9,000
-----
合計               ¥15,670

入金が済むと船荷会社からD/O "DELIVERY ORDER" がメールに添付され送られてきました。通関の手続きについても教えてもらいたかったのですが、そこは管轄外ということで代わりに以下のリンクを教えてもらいました。

東京税関ホームページ http://www.customs.go.jp/tsukan/kojin.htm

要は、このD/Oと通関の輸入許可が出れば荷物の回収が出来る、という話でした。



【輸入許可の事前準備】



D/Oを取得したので、いよいよ大井出張所で輸入許可を申請し木工作業台を倉庫から運び出すところまできました。

念のため通関に行く前に大井出張所に電話し、9/16 に個人輸入の荷物を受け取りたいと伝えたところ、以下のアドバイスをいただきました。


  •  船荷会社が9/14に荷物が到着してるというが本当に到着しているかどうかを再度確認した方が良い ※これは申請に来てみたもののまだ荷物が到着していないという事態を避けるため

  • 通関での申請と荷物の回収は混み具合にもよるが1日もあれば完了するので 、9/16に輸入許可申請と同時に荷物を受け取ることは可能

  • 荷物がパレットに載ってくるので乗用車ではなくトラックなど積荷できる車で来る必要がある

  • 通関で輸入許可を申請するための必要書類
    • ARRIVAL NOTICE (船荷会社)
    • "B/L" -BILL OF LADING (発注先の業者、船荷会社)※EXPRESS B/Lの場合コピー可
    • "D/O" -DELIVERY ORDER (船荷会社)
    • INVOICE  (発注先の業者)
    • 支払い証明書(発注先の業者クレジットカードの入金した際のページコピー)


輸入申告書を予めダウンロードし作成していましたが、出張所にあるPCで申告するということで結局無駄になってしまいました。


【輸入申告から輸入許可発行まで】



9/16 当日は、早朝レンタカーで1tトラックを借り大井出張所に行きました。


## 8:30 大井出張所
大井出張所に着くと、事前に連絡してあったこともあり、こちらの名前を言うと、職員の方が残されたメモのようなものを見てすぐに担当の方を呼んできてくれました。


必要書類を提出した後で、PCで輸入申告を行いました。係りの方が非常に親切におしえてくれたので問題なく完了しました。ここで支払うべき納税額が明らかになります。


PCでの輸入申告 (画像をクリックすると拡大します。)



その後、これから船荷会社の倉庫から荷物を回収し検査をしてきてください、そしたら輸入許可を発行します、と言われました。最初聞いた時?という感じでした。

輸入許可が出ていないのに、荷物を受け取れるのかと思ったからです。

どうも諸外国に比べると日本は少し特殊なやり方をしているとの事でした。まあ自分としては荷物をトラックに積む事ができれば良いので。

倉庫から荷物を回収する際に必要となる検査指定票を渡され、これから荷物受け取りまでの流れを親切に教えてくれました。


輸入申告し検査指定票をもらう(大井出張所
     ⬇︎
荷物回収 (船荷会社倉庫
     ⬇︎
荷物検査 ( 東京税関コンテナ検査センター
     ⬇︎
納税 - 関税・消費税・地方税等の支払い(大井出張所
     ⬇︎
輸入許可発行(大井出張所
     ⬇︎
     終了
※倉庫やコンテナ検査センターは大井出張所から何も車で20分以内の場所


## 9:30 船荷会社倉庫
大井出張所から車で10分くらいのところの倉庫で、検査指定票とD/Oを見せ、所定のレーンで待っていると程なく荷物をトラックに積んでくれました。
ものは1パレットで重さは192Kg、寸法はm x 0.80 m x 0.50 m 。なるほどこれは乗用車では無理な大きさでした。

## 10:20 東京税関コンテナ検査センター
倉庫から20分くらい運転し検査センターに着きました。
ここでは、荷物をX線検査しさらに職員の方が必要と判断すれば梱包してある荷物を解いて中身をチェックするというものでした。結局、X線検査の後中身の検査も入り1時間以上時間を取られてしまいました。

## 11:00 大井出張所
検査結果の紙を渡し納税をして輸入許可が発行されました。
関税は0円、最終的な納税額は消費・地方消費税  ¥19,400也。
そして大井出張所を出た頃はもう11時半をまわっていました。



早朝から慣れないトラックを運転しながら、これら通関の手続きをすることを考えると、費用はかかるものの業者に委託してもよいかなと思ってしまいました。



【結局個人輸入は安かったのか】



まともに購入すると50万を超える額になるため、額面だけ見ると安かったと言えるかと思いますが、これにかけた時間と労力を考えるとどうだったか。

## トータルの費用
木工作業台                       ¥262,782
船荷会社への支払い   ¥15,670
納税額                        ¥19,400
レンタカー/ガソリン代    ¥12,000
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合計         ¥309,852




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