2018年5月26日土曜日

小机の製作

2018年6月28日
試作で小机を製作する話です。


小机
試作で仮組してみた小机
500 x 300 x 250 



ヤギの面倒を見てくれている近所のおばあちゃんから、小机を作って欲しいと依頼がありました。


素人の自分になぜ頼むのかなと思いましたが、多分、以前ヤギの乳搾りのために搾乳台をホームセンターの部材で作ったことがあり、数時間で作れたので、今回も同様に作れると思われたのでしょう。


希望としている寸法は 500 x 300 x 250 mm とかなり小さめです。晩酌で使うようなテーブルのサイズです。
なぜ市販のものを買わないかといえば、この寸法の机がなかなかお店に置いておらず手に入れることができないらしい。


気になる用途は、若い医者が畳に座って勉強するために使う机、だそうです。こんなに小さなテーブルで本当に大丈夫かなと思ったが、まずは言われた仕様で作ってみることに。

人様にものを作るからには、できる限りのことをやってみようという気持ちでいます。


失敗しないように形にすべく、まずは試作版を作ってから本製作をすることにしました。


試作で使う木材ですが、手元にある中でこの寸法にあう材木は下の写真にある1枚だけでした。


キハダ



これは以前知人からもらってきたもので、もともとは飲み屋のカウンターとして使っていたという木材です。厚さは5センチほどの厚みがあり、木目も綺麗です。
最初は栗?かなと思いましたが、調べてみるとキハダという木
でした。柔らかく軽量なのが特徴で家具などに用いられるということです。


カウンターで使用していたということもあり表面はヤニで汚れたような色になっています。



作業開始。
まずは木造りから。加工する前に木の形を揃えていきます。

こんな感じになります。


キハダの小机
形を整えた木材


木の形が整ったところで加工していきます。
テーブルの足に使う木の接続部はホゾ加工します。


ホゾ加工

どうやってホゾ加工したかですがこのようにジグを使い、トリマーと呼ばれる電動工具で削って加工していきました。

ジグには縦と横のガイドを設置



加工する時はこんな感じでガイドにトリマーの定規を当てながら削っていきます。


トリマー加工
トリマーによる加工

今度はホゾ穴の加工です。これは角のみと言われる道具で掘っていきました。


ホゾ穴の加工
ホゾ穴の加工が終わったところ

木工専用の角のみですが、それを使用しているボール盤は通常の金工のもの。なので、通常の木工の角のみ盤であれば加工する材木をしっかり止めておけるようになっているのですが、金工用のテーブルにはそんなものはありません。

なので、加工時に木材とテーブルをF型クランプで簡易的に止めた上でホゾ穴を掘っていきました。



角のみとボール盤



このやり方どうもよくなかったです。結果、4本の木材にホゾ穴を開ける場所にばらつきが出てしまいました。


結果このように足を合わせてみると隙間ができてしまいした・・・。素人だな〜。


キハダの小机
本来隙間があっては行けないのだが・・・


ということで初めからやり直し!


一度解体して接着剤をつけてから組み直しました。


接着剤がういてくるので濡らした歯ブラシ
などで拭き取ります



脚と板の間で直角がでているか確認
多少のズレが玄能でたたいて治します


形を確認しながらクランプどめして1日おきます。


塗装をします。以前に利用したオスモカラー(クリア)を使用しました。

塗装したあとの仕上がりは以前より少し色が濃くなりましたがいい感じです。










2018年5月14日月曜日

Texas Instruments CC3200 SensorTagを試してみました

更新日:2018/05/16

Texas Instrumentsは縁のある会社ですが、製品を購入するのは初めてです。購入したのはCC3200 SensorTagというミニセンサーです。


縦横7センチ x 5センチ ほどの大きさで手に乗るサイズです。
温度、湿度の他に照度計などの6つのセンサーがついていて何かに使えそうです。IoTにも対応しているようなことも書いてます。

値段は送料入れて約5000円ほど。
もっと身近で手に入りそうなものですが、なぜだか本家TIのサイトからしか購入できませんでした。
納期は発注してから1週間ちょっとでした。ものは米国からの輸送で、トラッキングを見ていると、発注から発送され米発までは数日でしたが、成田にきてから時間がかかっていたようです。




Texas Instruments CC3200 SeosorTag
C3200 SensorTag本体
ラベルの下には単4電池2本が収まっていて
かなりコンパクトです


セットアップは全てここに書いてある通りです。

大まかに設定を説明すると以下のような感じです。


iPhoneならApp Storeから”TI SimpleLink SensorTag”というアプリをインストールします。Androidも同様。


Appストアで

C3200の本体の電源ボタンを押し起動(電池は既に内蔵されている)。





iPhoneなどのスマホのWifi設定から”SensorTag-75”を探して接続します(パスワード不要)。



SensorTag-75
この時点でC3200とスマホがWifi接続されたことになります


スマホからTI SimpleLink SensorTagのアプリを開きます。
そうするとC3200のアイコンが表示されます(デフォルト表示はC3200ではない)。



SensorTag screen
表示されなければWifi経由でスマホとC3200
がまだ接続されていない


C3200を選択するとオプションメニューが表示されるので下の方にあるWifi Setup を選択します。


SensorTag screen
ここでSensorViewでも良いが
後でCloudにつなぎたいので
Wifi Setupを選択する

自宅にあるWifiの無線設定するためのポップアップが表示されるので、SSIDとパスワードを選びWEPやWPAなどの暗号化のオプションを選びます。



無線LAN設定画面
 SPWN...が自宅で利用しているSSID


スマホの無線設定で自宅の無線LANに接続します。
(当然C3200の無線の設定SSID”SensorTag-75”へ接続は切断されます)



TI SimpleLink SensorTagのアプリを開き、Sensor View
を選択します。



SensorTag screen
C3200もインターネットへ接続ができた
環境でSensor VIewを選択


センサーがリアルタイムで表示されます。
これはこれで利用場面もありそうです。



TI SensorTag
温度や湿度などの表示




TI SensorTag screen
モーションセンサーや照度計の他温度湿度なども
画面をスクロールすると見ることができる


このデータをインターネットで見ることができます。
やることは簡単で、規定のCloud URL を押すだけです。
サイトはIBMになっています。



TI SensorTag
一番上にあるhttp....から始まる
青字のリンクを押します
※インターネットに接続していないと
機能しないので注意



IBM Cloudのページに移動すると、そこでウェブ上で常時動的にグラフ表示されて見れます。IoTですね。



IBM Cloud 


製品説明にあるようにとても簡単にCloud接続できました。
IBMidを取得するとアプリ作成が可能なようです。


Internet環境を用意した上で、C3200を監視したい場所においておき、自宅やスマホから確認するなどが可能なので、使い方によっては非常に重宝しそうです。


※C3200は一定時間放っておくと、既定では自動でシャットダウンしてしまいます。ボタンをどこでもいいので押すと復旧する仕様。







2018年5月9日水曜日

太陽光発電監視システムの見直し

私たちの発電所は2014年11月の可動開始時から利用しているソーラーモニタリングという監視サービスがあります。

今では当たり前になっている、発電状況をWebから確認できるもので、今回はそのサービスを見直すことになりそうという話です。

以下の画像は現在検討中のソーラーレモンさんのWeb画面です。

ソーラーレモン
検討中のソーラーレモンさんの
デモ機Web画面


その前に、なぜ監視が必要なのかですが、目的は大きく分けて2つあります。


  •  発電量のチェック
  •  異常の発見


発電状況のチェック


発電状況を知ることは重要です。

回転システムを導入した当時、太陽光パネルの角度を変更すると発電量が改善したことに驚き面白くなって、毎日角度を変えて発電量が上がるのを見ては楽しんでおりました。

現行のソーラーモニタリングでは、パネルを可動させながらどのくらい発電量が変化したかを見るときに使っています。




適宜最適な角度に調整



パネルを動かした後はリアルタイムで発電状況の確認ができます。瞬間ですが発電出力は37.4kWと表示されています。

現行のソーラーモニタリングの監視サービス



異常の発見


もう一つの目的は故障の発見です。
故障を放置すると発電ロスになってしまうから故障から復旧までの時間を極力短くしなくてはいけません。
(故障しないのが一番ですが・・)

ソーラーモニタリングでは、毎朝前日の発電量のレポートが送られてきます。レポートには県の気象状況とともに時系列で発電量がグラフ表示されています。

今年で同監視サービスを使い続けて4年目になりますが、天気と気温、風でだいたい今日はこのくらい発電するかなみたいなことがわかってきます。(人の感覚値ではありますが)


ある時監視サービスから送られてくるレポートを見て、”なんとなく”発電量が少ない気がしました。

最初は気のせいかな、とも思っていましたが、好条件(快晴、低温、風有)と思われる日なのに発電量が思わしくなかったことが何度か続いたため、施工業者に調査してもらった所、太陽光パネルが36枚故障していたことがわかりました。全体数は354枚ですので約1割発電量が低下していたわけです。


このように”正常な状態”がある程度把握していたおかげで異常な状態に気づくことができたのです。

(ただこれはたまたま自分たちが気づいたから異常が発見できただけの話で、このような人の感覚に頼るのは監視とは言えません)


ソーラーモニタリングの問題点



パワコンごとの監視ができない
※パワコンについての説明はこちら

これは接続図を描くとわかりやすいです。

発電された電気は各7台あるパワコンからのケーブルが集電箱に行き、そこから1本道でブレーカーに入り送電網へと流れます。


                 送電網
                             |
                ブレーカー
                            |__監視ポイント
                            |
   パワコン#1_____|_____パワコン#2 故障
                            |  
   パワコン#3_____|_____パワコン#4
                            |
   パワコン#5_____|_____パワコン#6
                            |
   パワコン#7_____|
                            |

例えば、パワコン#2 が故障していた場合でも他のパワコンが電気を流しているため、監視ポイントから見たときには”発電している"体になります。そうなるとなかなか発電量から気づくことが難しくなり、故障した場合の発見も遅れてしまうことになります。




料金が高い

毎月3000円。20年間でみると70万円超えます。
現行の監視サービスに不満があったのでメーカーサイトで調べてみると、月額でさらにプラス500円上乗せするとパワコンごとの監視システムを利用できるということでした。


キャリアがIoT用途で月額10円の通信料でやろうってご時世に、毎月3000円以上は少し費用をかけすぎていると感じています。




温度データがない


発電量以外のデータは取れないサービスです
温度データは必須ではないですが、太陽光パネルは気温が上がると発電量が低下することが知られているので、温度データもあればより良いです。




ソーラーレモンさんの監視サービス



障害通知ができるサービスはないかと調べていたところ、ソーラーレモンさんのサイトにたどり着きました。

太陽光発電の監視はパワコンの出力低下をみれば良い、という製品の思想に共感し、デモ機を使ってみようと思いました。

また、前述した現行監視サービスであげた問題を全てクリアしてくれるサービス内容にもなっていました。


詳しいソーラーレモンさんの製品情報については本家のサイトでご覧いただくが良いかと思います。こちらからどうぞ。


先日ゴールデンウィークの真っ只中、デモ機設置をしてくれました。

データ採取に必要な構成機器はとてもシンプルなものでした。

監視対象となるパワコンの系統にクランプを設置し、4GLTEデータ送信端末にバッテリーを繋ぐというものでした。


クランプ
集電箱の中に設置したクランプ(青) x 2 


3Gロガー
データを送信端末とバッテリー


ソーラーパネル
太陽光発電により電気をバッテリーへ給電


パワコン異常の検知

パワコンごとの出力グラフとなっているので、出力が低下しているパワコンがあれば異常と見て取れます。




また、
予め設定しておけば、ある一定以上の出力値の差がパワコン間で生じた場合はアラートメールが配信されるということです。



下の画面左はソーラーレモンの画面、右が現行サービスのものです。


監視するポイントが違いますが、本当に運用に必要なものとは何かについて気づかされました。

その時々の発電量を知ったところで、そこにあまり意味はないと。



ソーラーレモン(左)
ソーラーモニタリング(右)



ただ出力されているデータがパワコンの電流値であることから、発電量をチェックするという点においては唯一現行サービスが優位なところでした。


発電量故障
検知
温度
データ
費用
ソーラー
モニタリング
XXX
ソーラー
レモン
X

監視サービスを移行するかはもう少し検討してみようと考えています。


余談ですが、ソーラーレモンの担当の方はデモ機設置の際に、集電箱のダクト接続部のヒビ割れに気づき修復までしてくださいました。ありがとうございました。
(ちなみにこの修復箇所はここで紹介しましたように昨年8月に修復されていた箇所でした。)



また亀裂が入っていた
修復されました






2018年5月4日金曜日

スズメにニワトリの餌を食べさせないための餌箱

更新日:2018年5月20日

以前のブログで書いたスズメ被害対策の続きです。

スズメはニワトリたちの餌を食べてしまうだけでなく、太陽光パネルに糞をしていき太陽光パネルに影を作っていきます。当然ですが影は発電量の低下を招くのです。


数羽程度なら良いのですが、群れで来ることが多いので対策が必要になったわけです。


動物福祉
これがその対策です


スズメがニワトリの鶏舎に来る理由はニワトリたちに用意した餌を食べに来るためです。


一般的な養鶏ではニワトリは鶏舎に閉じ込められいます。これにより外からスズメやカラスなどの野鳥や外敵がアクセスができないようになっているのですが、同時にニワトリは狭いところに押し込められ、自由に草木をつついたり虫を追いかけることも出来ずに、(それがたとえ平飼い養鶏であっても)ニワトリにとってみるとストレスのある生活環境となってしまいます。


私たちのとりの遊び場では、そのようなやり方ではなく、ニワトリやヤギの動物福祉という考え方の下、常にそれはニワトリにとって良いか、ヤギにとって良いかを考えています。


動物福祉
先週のニワトリとヤギの様子



今回の対策もできるだけ、ニワトリたちの生活の質を落とさず、負担をかけないという考えがベースになっています。


そこで、このニワトリの餌へのアクセスを制限する方法で対策してみることにしました。


スズメたちが餌を食べることができなくなれば、いずれ諦めて来なくなると考えたわけです。
方法を2つ試してみるつもりです。今回はそのうちの1つ目の話です。

具体的には餌箱をニワトリだけが食べることができるものする、というものです。

これがその試作中の餌箱です。


ニワトリのための餌箱
ニワトリのためだけの餌箱


これは海外でニワトリを飼っている方が製作した餌箱の動画がYoutubeにあがっていましたので、その仕組みを真似して製作しています。


餌箱の上部の蓋を開けると中にニワトリの餌を入れるところがあり、そこに餌を入れて蓋をするだけです。

ニワトリの餌箱
餌箱の掃除をするときなどに2つのフックを持ち上げて
板を外すことができます

仕組みとしては、ニワトリは手前の板に足を乗せるとニワトリの体重の重みで可動式となっている蓋が開くという単純なものです。





スズメの1羽の重さでは蓋が開くことはないと考えていますが、例えばスズメが群れで”せ〜のっ!でとまったら蓋は開いてしまうかもしれません。
スズメは利口なのでもしかするとそういうこともあるやもしれません。これについては後日2つ目の対策として実施を予定しています。


餌を中に入れて準備は完了であとはニワトリが餌を食べに来るのを待つだけです。


実際に餌箱をセットしてニワトリたちがこの餌箱から餌を食べてくれるか観察してみました。





・・・ニワトリが餌箱の蓋が開いた動作に驚いて逃げてしまいました。これではスズメどころかニワトリも餌を食べられなくなってしまいます。

追記】2018年5月18日撮影時には、ニワトリも新しい餌箱に慣れてきたようです。






この餌箱へのニワトリたちの行動を数日ほど観察していますが、どうも箱の中に餌があることを認識できていないようです。

匂いよりも目で餌を探しているのでしょうか


では餌箱の一部を透明にして餌を可視化したらどうか。


またはスズメが入れない程度に蓋を開けておきニワトリたちが餌があることを認識できるようにすればいいのか。


それよりも餌箱になれてもらうための訓練をすれば良いのか。


もう少し様子を見てから次にとる行動を決めたいと考えています。

それまでスズメ・ニワトリの餌のシェアは続きます。






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