毎年見つかる故障パネル
また不良パネルが見つかりました。
気づいたのは監視システムでパワコンの1台に異常低下が見られたからです。
Emporia energyの監視システム |
総出力を100%とすると、7番目のパワコン(PCS7)だけが9%と表示されております。本来であれば全てのパワコンで均一に14%ほどになるのが正常な姿。
これは各パワコンにぶら下がる太陽光パネルの枚数がほぼ同数であるため、すぐに出力の異常低下であることが分かります。
見つけられない不具合
今回も施工会社に連絡を取り点検と対応の依頼を行いました。
8月20日に施工会社による点検が行われました。
最初に連絡をしたのが5月1日であるので3ヶ月以上も経過しております。
毎度思うことですが。
1枚のパネル115Wの発電量を1日の売電収益に換算すると、平均で1枚あたり約13円となります。故障パネル数と日数をかけるとそれが発電ロスになるわけで、まあこちらとしてはいつも早く対応をお願いしたいところです。
当然彼らにも彼らの都合あるのでそこはどうにもなりません。
点検が実施された8月20日当日は立ち会うことができませんでしたが、合計13枚の不良パネルが発見されました。
発電所の真上からのパネル配置図 赤色が不良パネル |
どこの13枚かなあと思って故障のパネル配置図を見ると、発電所全体にばらけている。
流石に半年ほど前に交換対応したパワコン6(PCS6)では不具合は見られなかったが、発電量低下が報告されているパワコン7(PCS7)から1枚しか不良が見つからないのはおかしい。
パワコン7だけで10枚あってもおかしくないと思っていたので、早速状況を施工会社に伝えたところ”調査では見つかりませんでした”という回答。
なぜパワコン7の出力が低下していることについては誰も答えてはくれません。
何度もこのようなことがあると、業界全体には故障を発見するための術が普及していないのではないかなとも思う。
ネット検索をするとNTTRECに、故障ポイントや故障の仕方によって多くの測定機器のラインナップがあり、太陽光パネルモジュールの箇所だけでも9種もの測定機器が存在していた。
引用元: https://blog.nttrec.co.jp/solar-battery-bypass-diode/
ある程度大きく切り分けをしていき、その上で該当するポイントにこれらの機器を使用して問題の特定をしていくのだろうが、そもそも自分のところで発生している問題がこれらの機器を駆使すればなんとか発見できるのだろうかも分からない。
施工会社曰く、”今回の点検で問題となっても次回の点検で問題なし、と出ることもある”。
問題が出たり出なかったりすること自体が問題という風には考えてくれないらしい。
太陽光パネルにはバイパスダイオードと呼ばれるパネルで故障した部位を迂回する仕組みがあるが、そのせいでかえって問題の発見や対応を遅くしているかも知れない。
近隣の太陽光発電所のオーナーとの連携
自分のところで毎年相当数のパネルで不具合がこんなに出続けている。
他の太陽光発電所ではどうしているのかと気になった。
絶対無傷な訳がない。でもみんな毎年こんなことやってるとは思えず。
そう思って近隣の3箇所の発電所のオーナーに連絡を取り情報交換を始めてみました。
意図として、100%施工会社任せではなくある程度は自分たちで運用していくためのノウハウを共有し、可能であれば次のようなことをしていければと考えています。
- 不具合、異常の発見
- 発電所の特性を見極めた上で使用頻度の高い測定機器の共同購入
- 故障箇所の特定
- 施工会社主体のもと太陽光パネルの交換のお手伝い
工事資格がないとやってはいけない作業もあるため注意が必要ですが、オーナーさんの中には電気工事関連の資格保有者もいらっしゃるようなのでこの辺り相談しながらやっていければと思います。
新しい発電所を立てて再生可能エネルギーを増やしていくのも重要だが、同時に既に稼働中の発電所を維持していくことも同程度に重要だろうと思います。
このブログを読まれている方で、もし同様のお悩みをお持ちの方いらっしゃいましたらご意見、アドバイスいただけると幸いです。